検査の知識

血液検査の説明

当院では血液検査の結果について分かりやすい説明書をお渡ししていますが検査の意味について簡単にご説明いたします。病気の予防や治療に役立てましょう。心配な事は遠慮なく担当医師にご相談下さい。
説明 正常値
白血球数感染症などがあると数が著しく増加します。体質的に数がやや少ない人もいます3500〜9300
赤血球数貧血があるかどうかを見ます男:430〜570
女:380〜510
ヘモグロビン血液の赤い色素量で、少ないと貧血を疑います男:14.0〜18.0
女:12.0〜16.0
ヘマトクリット血液は赤い水のようなものですが、その中にある血球成分の比率を表します。数値が低いと貧血が疑われます男:42.0〜53.0
女:37.0〜47.0
MCV
MCH
MCHC
1個1個の赤血球の大きさ(直径)などに関する数値です。「鉄欠乏性貧血」など貧血の種類について鑑別診断をするときに参考になります
血小板数ケガなどの時に出血が自然に止まるのは血小板の働きです. 血液の1mm四方の中に なんと12.0〜35.0万個 位もあるのが正常です. この小さな血小板がお互いにくっつきあって(「凝集」と言います)塊りになり脳の動脈を塞ぐと脳血栓症となってしまいます
総蛋白血液中の蛋白質の量です. 種々の病気の有無について参考になります6.7〜8.3
AST(GOT)
ALT(GPT)
肝臓の働きを表す非常に重要な酵素です。異常の場合には腹部超音波検査や肝臓のCT検査などをお勧めすることがありますAST:5〜40
ALT:5〜40
LDH数値が少し高くても心配ありませんが、肝臓や肺の病気などで上昇します120〜240
総ビリルビン肝臓や胆道系の異常が分かります.“黄疸”のもと(異常高値の場合)0.2〜1.1
Al-P胆道での胆汁の流れの異常、肝臓の障害、骨の病気などがあれば上昇します110〜350
γGTP肝臓の働きのわずかな異常でも上昇する敏感な検査です男:85以下
女:45以下
血性アミラーゼ膵臓の異常の有無を見るための酵素です50〜165
CK(CPK)筋肉の酵素です。体質的に少し数値が高い方があります男:40〜220
女:40〜160
尿素窒素
クレアチニン
腎臓からの老廃物の排泄能力の指標、 クレアチニンの値の方が重要です尿素窒素 8.0〜20.0
クレアチニン
男:0.4〜1.14 女:0.31〜0.88
尿酸異常に高いと痛風になったり、腎臓の働きに影響を及ぼすことがあります7.0以下
Na血液中の電解質(ミネラル)の値です137〜147
K3.5〜5.0
Ca8.4〜10.4
HDLコレステロールいわゆる「善玉コレステロール」の値です。この数値だけは例外的に「高いほうが良い」という項目です40〜90
LDLコレステロール動脈硬化が進行する恐れがありますので高い方は卵黄、揚げ物などの摂りすぎに注意、運動も大切です(但し、LDLコレステロールの測定技術に多少問題があること、わが国での“正常値”が欧米に比べて高すぎるのではないかとの見解もあります)。
中性脂肪食べ物の種類に限らずカロリーの摂りすぎ、運動不足などで上昇します50〜150
Hb-A1cおよそ過去1ヶ月間の血糖値の推移を示します( 数値が5.8以下であれば糖尿病である可能性はありません)糖尿病の方は合併症の予防のためにこの数値が6.5%以下になるように努力しましょう。主治医や看護士がお手伝いいたします。
血糖血糖値のいわば「瞬間風速」です空腹時:70〜110
随時=食事後でも=血糖値:200以下
正常値には幅があり、一応の目安です。数値が正常からはずれた場合、心配なものかどうかは担当医師が詳しくご説明致します。
総コレステロールや中性脂肪が持続的に高かったり糖尿病や高血圧症がある場合、脳梗塞の予防のために大脳に直接入って行く頚動脈のエコー検査をお勧めすることがあります。
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