院内設備

設備は非常に充実しています

脳神経内科として総合病院にも遜色ないほど設備が充実しています。可能な限り「即日診断、即日治療開始」がモットーです。

放射線部門におけるさまざまな検査

MRI:核磁気共鳴画像

MRI:核磁気共鳴画像2014年6月から大学病院などで使用している高性能機、アメリカGE社製の1.5テスラーMRIにかわりました。
MRIはCTや一般撮影と違い、X線のかわりに磁石を使って体の内部を見る機械ですので安全で害がありません。
当院では主に頭部(大脳、小脳、脳幹部など)、脊椎(頚・胸・腰髄)、馬尾などの神経系や各部位の椎間板の病変や状態を見るために使います。CTとの最大の違いは非常に小さい梗塞や腫瘍性病変などを確実に描出出来るため大きな威力を発揮することです。
またMRAという方法で脳の血管を立体的に撮影することも出来ます。

CT:コンピューター断層撮影装置

CT:コンピューター断層装置MRIよりも検査時間が非常に短く(数分)、体のほとんどの部位(頭や胸部、腹部など)を診断することが出来ます。頭部では出血(くも膜下出血や脳出血)、梗塞、腫瘍、頭蓋骨骨折などを診断するのに用います。胸部、腹部では一般撮影では分からないような細かい病変の精密診断が出来ます(例えば小範囲の肺炎や小さな肺がん、胆石、腹部腫瘍などです)。2018年9月に新しいCTに入れ替えました。最近話題になっている、メタボリックシンドロームで重要な内臓脂肪の検査も行えます。腹囲測定だけでは分からない脂肪の種別(内蔵脂肪か、皮下脂肪か)と量を見ることができます。内臓脂肪は多すぎると高血圧症や糖尿病の原因になったり動脈硬化を進行させるような悪い働きをしますので、“お腹が気になる”方は一度検査をお受けになるようお勧めします。

ECOH:超音波画像

ECOH:超音波画像超音波を使って全身の検査が出来ます。頸部では頸動脈の動脈硬化や狭窄、閉塞などの有無を評価することができ、非常に重要な検査となっています。腹部では肝臓、胆嚢、脾臓、腎臓などから前立腺、卵巣、子宮などまでを見ることが出来ます。CTやMRIとの違いは、お腹の中をリアルタイムで見られますので、腸のガスの動きや血液の流れなどを見ることができますし、CTやMRIでみつけられないような小さな病気をその種類まで(良性、悪性等)映し出すことが出来ます。ただ、骨に囲まれた場所や、空気の多いところは見られないので頭の検査や肺の検査には向きません。

脳波検査

脳波検査患者さんの意識消失発作やけいれん発作がてんかんであるかどうかの診断や、てんかんの病型診断に欠かせない大変重要な検査機械です。もちろん痛みなどは全くなく検査は30分以内で終わります。

末梢神経生理検査

末梢神経生理検査手足の末梢神経の状態を、運動神経と感覚神経に分けて正常に働いているかどうか電気生理学的に調べる検査です(運動神経や感覚神経で神経情報が走る速度は一秒間に50〜60mという速さですが、末梢神経に病気があるとこの伝導速度が低下することで病気を診断します)。疑われる病気によっては神経だけでなく筋肉(四肢や体幹の骨格筋)の電気活動を検査することもあります。

骨密度測定器

骨密度X線を使って腕の骨を見ることにより、骨の密度を測り、骨粗しょう症の早期診断に役立てる機械です。

まとめ

頭の病気:1.CTかMRI 2.ECHO(首の動脈) または
1.ECHO(首の動脈) 2.CTかMRI
胸の病気:1.一般撮影(胸部) 2.CT(胸部)
脊椎の病気:1.一般撮影(首、背骨、腰) 2.MRI(首、背骨、腰)
お腹の病気:1.一般撮影(腹部) 2.CTかECOH(腹部)
骨の怪我、病気:1.一般撮影(骨) 2.CTかMRI(骨)

素朴な疑問

X線の検査を何度も受けて大丈夫?
病院で行われる検査は人体に影響が出るほどのX線は使っていません。極端な話、毎日1枚づつ胸の写真を1ヶ月撮っても何も影響は出ないでしょう。ただ、妊娠している方は赤ちゃんに影響が出ないとは限らないのでその時は、担当の医師に申し出て下さい。
放射線の被曝
人はただ生活しているだけで、自然放射線(宇宙から降り注ぐ宇宙線、食物に含まれるカリウムから出る放射線、家の壁や蛍光灯からも出ています)を浴びています。特にこの宇宙線は高度が上がれば上がるほど多くなるので、飛行機のパイロットや乗客などは飛行機に乗るだけで地上にいる人よりも放射線(宇宙線)を浴びているのです。一般的にこの飛行機に乗っている時の放射線量は東京〜ニューヨーク間(往復)で胸の写真4枚分くらい(0.2mSV:ミリシーベルト)と言われています。(ただし、この胸の写真の被爆量も文献により0.05mSVから0.3mSVまで幅があり、少ないほうだと4枚分、多いほうだと2/3枚になります)
CTの検査は安全なの?
これも文献により幅があるのですが頭のCT検査で1.1mSVくらいだと思われます。つまり胸の写真の3〜20倍の被爆量ですが安全な範囲です。
それではどのくらい放射線を被爆すると症状は出るのでしょうか?
全身に一度に0.5SV被爆すると白血球が一時的に減少します、同じく全身に一度に1SV被爆すると倦怠感や吐き気が起こります、同じく全身に一度に7SV被爆すると死亡すると言われています。
つまり、頭のCT検査500回分を一度に全身に被爆すると約0.55SV被爆した事になるので、その時に初めて症状(一時的な白血球の減少)が出ます。ただ、これは機械的にも不可能で、CTは一度に全身に放射線を出すことが出来ませんし、頭の検査の500倍の線量を一度に出せません。
逆に言えば過去に500回のCT検査を受けても症状は出ません。
ある報道では日本人が癌になる確率は他の国に比べて多いのはCTなどの放射線をしすぎているからだ。とのことですが、これは逆の話でほかの国にくらべてCTなどの検査を受けているから他の国に比べて癌が発見される確立が高いのではないか?とも考えられます。
検査でつらいものはありますか?
一般撮影、CT、MRI、MRA、超音波(ECHO)、脳波、神経生理検査、骨密度、すべての機器に言える事は、それぞれの検査に使われるX線、磁気、超音波を人体が受けてもまったく感じないのでそれによる痛みや感覚などはありません。
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